少し前に、静岡市美術館に英国キュー王立植物園のボタニカルアート展を見に行ってきました。
ボタニカルと一口に言っても、植物・野菜・実などなど様々なカテゴリーに分けられていて、見応えたっぷりでした。一度で見切れず、もう一度行きたかったけれどタイムアップでした…
丁寧な描画は素敵だと改めて思わされました。
コーヒーのコーナーでは、主にイスラムの聖職者が飲んでいたものが、アラビア→トルコ→ヨーロッパに渡り、お茶より温度が高く、その食器も飲み口が厚いことも初めて知りました。
今回の展示で書いてくれてありがたかったのが、三角貿易のことでした。歴史の授業では何度も教わったけれど言葉だけ覚えて内容をよくわかっていなかったこと。
アメリカ大陸のプランテーションで奴隷にサトウキビを作らせて、そのサトウキビをリヴァプールやグラスゴーなどの港に運び、港で工業製品や武器、綿布などを載せアフリカに運び、降ろしてあいたスペースに奴隷を載せてプランテーションに運ぶという三角システム。改めて考えさせられました…
それから、カカオについて、(薬用)飲料として、中南米ではカカオに唐辛子、スペインでは生姜、ヨーロッパでは砂糖を混ぜて、それがココア・チョコレートとして愛飲されたとのこと。
東邦大学医学部 東洋医学研究室 田中耕一郎さんの記事に詳しく書かれています:
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/oriental_med/guide/column_food/column20200812.html
知らずに口にしてきたことが恥ずかしい。そんなきっかけにもなった展示でした。