ルーベンの町の続きです。
市の中心は石のレースの市庁舎と書きましたが、最古のカトリック大学KUルーベンがこの街の大きな特徴かなと思います。日本からの留学生も多く、学生たちで街も活気があります。大学図書館はとっても大きく、最上階にはカリヨン(音階のある鐘)がありカリヨンコンサートの時間になると広場前に皆集まってリクライニングチェアに寝そべり(肌さむくなるとボランティアの方達が毛布をくれてのんびりと無料で聞き入ることができます。
この大学は第一次も第二次も大戦でドイツ軍に壊され、そのつどサポートを立て直されて知識を残し続けているそうです。
学生たちはどの国も飲み語らうことが好きで、ちょっと前に書いた世界で一番長いバーと呼ばれるグローテ・マルクトは多くの学生や町の人たちで特に夏の間はテラスが賑わっています。
このあたりは、夜といってもネオンはなく優しい灯りで、幻想的で落ち着きます。日本の飲み屋街も良いですが、この優しい夜の光がなんとも好きです。
お酒といえばベルギーはもちろんビールで、今は日本もクラフトビールが大人気ですが、その発祥の場と言ってもいいのかも入れません。
古くは家の奥さんたちが作っていて(家事の一つ)、その後フランスが飲み水の質の悪さからワインを作ったように、ベルギーはワインづくりに適さずビールを作り始めて、修道院などでも衛生の良いビールを作り始めたようです。ここら辺は専門家の文献が確かだと思いますが、今では国内に1000種類以上のビールがあると言われています。
このルーベンにも醸造所がいくつかあって、街中にあるドミュスは見学ツアーもある醸造所とバーが併設されています。壁画も楽しく、ビールにはノストラドミュスという名前のものもあって楽しいです。
ビールは冷えたものは少なく、ゆっくりと一杯を味わって飲むコーヒーに近い感覚で、老若男女がのんびりと話を咲かせて飲んでいます。そのせいか、飲む場所はビアカフェと呼ばれて喫茶店に近いです。
なんて書いていたら一杯飲みたくなってしまった(笑)
私が一番好きなビールはデュシャス・デ・ブルゴーニュというワインに近いビール。もっと西の地方だそうでいつか機会あれば行ってみたいものです。
● Dechas de Bourgogne: Belgian beer Japan のページへ
酸味とダークチェリーの甘みが複雑に絡みあって本当に美味しいです。マリーというブルゴーニュ公国夫人となぜか鳥を持っている美しい絵がラベルがまた魅力的 (鳥ですし 笑)。
このマリーという女性のお話は今私が挿絵を描かせていただいているフリーマガジン「月刊青い鳥」のブルゴーニュ特集の中で、編集長の山本さんがとてもわかりやすく解説されていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
ベルギーの一部はもともとワインで有名なブルゴーニュ公国にあったそうです。まぁ国境とはなんなんだろうなぁと思いますね…
マリーの生き方も、女性としてとても興味深いです。 (↓イメージクリックで、最初の方の特集です)