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個展「Ever Changing Sky」ギャラリーダズル (May, 2021)

今年は春の静岡CCCでのグループ展、5月の外苑前ギャラリーダズルでの個展、9月の文京区フリュウギャラリー での宮沢賢治のグループ展に参加をして、ずっとテーマとして描きたかったもの、作りたかったものを形にしてきました。
色々大変な時期でしたが、特に前半は個人的には創作に励むことができた一年だったと思っています。

また個人の活動とは別に、文芸作品のためのアートワークを作るお仕事を年に2回ぐらいいただくことがあり、今年は3月に仙台のメディアテークで5つ、そして今年の年末12月に福岡での「和楽」という展覧会では作家4人の方の背景図案を作成しています。またこちらは会期終了後にご紹介したいと思っています。

今年の展覧会の大きなチャレンジは、なんといっても5月18日から6日間開催されたgallery DAZZLEでの個展でした。
テーマはベルギー、タイトルを「Ever changing sky」として移り気な空と街並みを、自分で撮った写真やスケッチを元に描きはじました。

DMはこちら、ブリュージュという世界遺産の街のお菓子屋さんの前にいた紳士に、ブリュージュの運河沿いを優雅に泳ぎ、その象徴でもある白鳥を添えました。ブリュージュは北のベネチアと言われる、古い町並みが歩くだけでも楽しい魅力的な街です。

DMにはこんな言葉を書いて、ベルギーの降ったり曇ったり晴れたりと一日のうちにコロコロ変わる女心のような空を表現しました。

「ひょんなことから何度か訪れたベルギー
レンガ壁 ギザギザ屋根 しっとり雨 羊雲 透き通る青空
小さな街並みにちょっと不思議なフレーバーを入れて描いています」

幸か不幸か、展示中前半はほとんど雨マークでしたが(涙)、週末二日間は奇跡的にも雨が上がり、在廊の土曜日には、お世話になっている方々、イラストの恩師、仲間、昔からの友人たちに来ていただき、とても幸せなうれしい一日になりました。

今回の絵の中で空や雲の表情がうまく表現できたかなと思ったのが下の絵です。12世紀に作られた修道院があるパーク・アビー(Park Abbey)という場所です。

 

この公園があるルーヴァン(Leuven フランダース地方 言葉はオランダ語)は最古のカトリック大学(KU Leuven)がある古い建物がある中に若い活気がある街。ここには修道院とは少し異なる、ベギナージュ(Beguinage)という集合建築があり、中世時代に未婚女性や未亡人が修道女にならずに共同生活をしていたそうです。ここの絵もいくつか描いています

 

あちらこちらに鳥がいます。ベルギーといえばマグリットやフォロンや青い鳥の原作者メーテルリンクが住んでいた場所ということもあって、鳥好きな私は勝手な縁を感じています。下の絵は街の中心地にある広場グローテ・マルクト(大きなマルシェ)の奥にあるアウデ・マルクトという広場にある昔の煉瓦造りの街並みにヨーロッパで一番長い(と言われる、ほんと!?)バーがあります。そこを背景にしたのが以下の絵。「HALLO」(オランダ語のHelloという意味)と現れた白鳩、窓に鳥に現れてほしい♡という願望です:

場所の説明をし始めたら、とても一ページでは終わらないことに気づいてしまいました。また続きはこの次に…

ベルギーは冬時間になってもう朝晩は零度近く、昼も10度と、ほとんど冬になってしまったそうです。

また感染者が増えてお店への出入りには証明書が必要になっているようです。

 

日本の誇る?マスク文化は今いろんな地域でも通常になってきていますが、昔からの生粋のマスクラバー(風邪かしらと思えばすぐマスクが薬より効くと思っていた)の私ですら、続くこの状況には複雑な思いです。子供、学生達も辛いだろうと思っています。